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わすら雑記
趣味の工作、DIY等の雑記
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たらもと

Author:たらもと
「わすら」とは関東地方の一部で使われる方言で、標準語でいうところの「いじくる」の意味なのですが、このブログでは日曜大工をベースに趣味の範囲でいじくれそうな物を色々とわすらしてゆきます。



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アルマイト


アルマイトとは、アルミの表面に薄い酸化膜(サビ)を電気的に発生させてキズやサビに対する耐久性を高める表面処理の事で、本来のアルマイトは無色透明なのですが、世間でよく見るカスタムパーツなどのカラフルな赤や青はその過程で染料を染み込ませ色素を酸化膜に閉じ込める事で着色させたものです。ですので色は二次的なものであり特に必要ではないのですが、製品としてのアピールや美装の一つとして世に広く浸透しているので、自作したアルミパーツにも市販品のような着色をして仕上げたいと思うDIYニーズがあっても不思議ではなく、そういう自分も以前バッテリー液や布染料などで実験を行ってみたのですが、うっすらと変化する程度のイマイチなものしか出来ず、今はもうあきらめて正規の材料を購入して行っています。

tc_almite_2.jpg

というわけで、ジャジャーン!これが我が家のアルマイト処理工場です(笑)一応概要として、左のバケツが濯ぎ洗い用の水を汲んだ物で、その下の小さなビーカーが工業用の強力アルカリ洗浄液、その隣りの透明タッパーが電解槽で、さらに隣りの黒っぽいビーカーが着色槽、そして最後のガスコンロの上のホーロー鍋が封孔槽です。ちなみに左手前の四角い装置が安定化電源で、青いポリ容器は希釈用の水となります。

tc_almite_3.jpg

まず、薬品を希釈する水は、水道水だとカルキが含まれているのでアウト。井戸水だとカルシウムや各種ミネラルが豊富に含まれているので理想的ではなく、不純物が全く含まれていない純水で手軽に入手可能な物はカー用品のバッテリー補充液ぐらいなのでそれを使いました。結果は良好です。ただし「電撃なんとか」だとか「ゲルマニウムなんたら」とかいうバッテリー強化液の類は添加物まみれなのでNGです。購入前にラベルの成分表で純水である事を確認してから購入した方が良さそうです。
それから、作業の高効率化というか、ミスをなくし手早く確実な処理をするために、予め設定温度や処理時間、極性など重要事項を紙に書き出して貼り付けておくと解りやすいのでそうしています。

tc_almite_4.jpg

電解に使用する電源は直流で12V以上必要なのでクルマのバッテリーから供給するか、別途安定化電源を用意します。安定化電源は古くて無駄にデカくて重い「トランス式」でないと酸化膜がきれいに生成されないのでそういったものをネトオクで探してください(ちゃんと新品で買うと物凄く高価ですが通信施設や研究所などの払い下げ品が時々出品されていて数千円で手に入ります)。ちなみに小型で軽量なスイッチング回路の電源はNGです。ACアダプターもダメです。

tc_almite_5.jpg

さて前置きが長くなりましたが、今回の獲物は冒頭の写真でもありましたが自転車の変速ギアに使うスペーサでアルミA5056のパイプを輪切りにしただけの簡単な部品です。
まずアルマイトに必要な下処理として、表面に軽く磨きを入れておきたいところですが、サンドペーパーだと削れ過ぎてしまうので、スポンジタイプの研磨材で軽く擦って表面の白いくすみをとる程度で十分です。コンパウンドなどで必死に磨く必要はありません。むしろ表面のムラになってしまう可能性があるのでやらないほうが無難です。

tc_almite_6.jpg

研磨した品物はアルミの針金を巻いて電気が通るようにし、アルカリ洗浄液でしっかり脱脂してからバケツの水で濯ぎ、電解槽に吊るします。電解槽には電解液(希硫酸)を入れて鉛の板を沈め「品物は+極」「鉛の板は-極」をそれぞれ接続します。水温は20~25度の間に収まるよう加熱や冷却をして調整し、条件が整ったら30分ほど12Vの電流を流して電解処理します。その間に鉛の板から有毒なガスがプクプクと発生するので換気を忘れずに。この処理が上手くゆけば、目には見えませんが表面にザクザクとアルミの酸化膜が生成されているはずです。

tc_almite_7.jpg

電解が済んだ品物をバケツの水で濯いでから素早く着色槽に移します。着色槽は液温50度前後を保ち30分ほど漬け込みます。前工程の電解中の待ち時間にあらかじめコンロで50度まで過熱しておくとスムーズです。この処理によって品物の表面に出来たザクザクの酸化膜に染料が染み込んで品物に色が付きます。

tc_almite_8.jpg

色が付いた品物をバケツの水で濯いでから、封孔槽に素早く移します。封孔液は約90度に調整し15分ほど煮込みます。これも着色処理をしているあいだに予め液温を上げておくとスムーズです。こうして酸化膜に染み込んだ染料を熱で閉じ込めて定着させることでカラーアルマイトが完成します。

tc_almite_9.jpg

そしてこれが完成品。写真でも解ると思いますが、品物にポツリとある白い点は着色されていない部分で、通電用のアルミ針金が触れていた部分です。このように接触点はアルマイトが処理されませんのでなるべく目立たない部分を選んで針金を繋ぐ必要があります。しかし、接続が不十分だと今度は接触不良を起こし通電不良で品物が全く処理されないという失敗に陥るのでアルミ線はシッカリ巻くようにしたほうが無難です。それにしても、市販のアルマイトパーツなどは全てが均一に染まっていてこのような接触点が残っていないので一体どうやったらそうなるのか謎で、オレも知りたいです。

tc_almite_a.jpg

それから、別件で黒アルマイトも行いましたが、品物の右側部分はアルマイト前にアルミの表面をサンドブラストした物で、しっかりつや消し黒になりました。そして品物の左側がアルミ表面のツヤを残して処理したツヤ有りの部分です。
ちなみにサンドブラストをかけた理由は、ここに他のパーツを取り付けてガッチリ動かないようにする滑り止めの意味で表面を砂目に荒したもので、後にしっかりその役割を果たせましたので本来の目的である表面硬度の向上もちゃんと達成できているようです。
そんなわけで、アルマイト処理はややメンドクサイ作業ではありますが、設定温度と処理時間さえきちんと守ればそれほど難しくはないので、アルミでパーツを自作する機会がある方にはオススメです。ちなみに作業に必要な薬剤はネットで購入可能です。

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